図鑑No.023 九九式艦爆
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装備図鑑
多くの空母の初期装備で序盤はお世話になる。艦爆の中では旧型機であるがゆえに最もステータスは低い。中盤以降は後継機の彗星へと換装していきたいところ。
元ネタは、「愛知 九九式艦上爆撃機一一型(D3A1)」。最も多くの連合軍艦船を沈めた爆撃機として知られる。
愛知航空機他2社に競争試作の形で開発が命じられ、最終的に愛知の機体が採用されるに至った。 ドイツのハインケル社のHe70という多用途機を参考に開発され、布張りの複葉機だった九六式艦爆から一新、単葉の近代的な艦上爆撃機として完成した。
零戦や九七式艦攻と共に大戦初期の快進撃を支えた名機だが、例によって後継機の開発が難航。性能が陳腐化しても使われ続けた。
新鋭機に対抗すべく改良型の二二型(D3A2)が開発されたが、性能は十分なものではなかった。現場の兵士からは「九九式ドンバク」や「窮窮式艦爆」と不名誉なあだ名をつけられ、さらには生存性の低さを揶揄して「九九式棺桶」と自嘲された。
同時期の米軍の艦上爆撃機ドーントレスと比較すると機動性や航続距離は勝るものの、速度や爆弾搭載量、防弾性能等で劣っていた。
初期型同士の比較ではまだ一長一短で済むものだったが、Ju-87に刺激を受けたドーントレスは基礎工業力に裏打ちされた改良を次々と実装。エンジン出力上昇、機銃攻撃力の増大、防弾設備の拡充。ついには艦上爆撃機として初の策敵レーダーまでも搭載し、その差は大きなものとなった。
イラストの機体番号は”EⅡ-206“。瑞鶴飛行隊所属機、搭乗者は不明。
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