【1944年 礼号作戦】 帝国海軍の太平洋戦線最後のささやかな勝利
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主要海戦・作戦
日本海軍最後となる”ささやかな”組織的戦闘での勝利。
1944年 礼号作戦
●概要
1944年12月26日に実行された日本海軍によるフィリピン、ミンドロ島のアメリカ軍に対する攻撃計画のこと。ミンドロ島沖海戦がこの作戦で起きた海戦。
この作戦は成功を収めたものの、基地の利用を阻止するほどには達せず、決定的な損害を与えることは出来なかった。このささやかな勝利が太平洋戦線における帝国海軍の組織的戦闘での最後の勝利となる。
作戦成功の立役者である指揮官はキスカの「奇跡の作戦」で有名な木村昌福少将。本作戦中において彼の人望と水雷戦指揮能力の高さが伺える戦いにもなった。
●内容
アメリカ軍によるミンドロ島上陸戦が開始され、占領されていった。
日本海軍は、ミンドロ島の利用を妨害するため、重巡足柄及び軽巡大淀、駆逐艦6隻からなる少数精鋭艦隊で飛行場及び停泊中の船団への襲撃作戦を実行。これが礼号作戦である。
この作戦は、輸送船1隻に加え多数の魚雷艇の損傷、そして航空機約30機の喪失を与え、成功を収めるものの、当時のアメリカにとっては大した損害とはいえず、また、基地の利用を阻むほどには至らなかった。
この戦いでは、日本側の駆逐艦「清霜」が爆撃で沈没したが、「霞」が味方に撤退命令を出し単艦で救助を開始。
さらに他の艦も撤退命令を無視し危険を顧みずに救助、およびに度々襲い掛かってくる米軍の撃退にあたり「清霜」の乗員約7割が救助された。
指揮官・木村昌福少将の人柄を表す戦いともなった。詳細は各艦娘の図鑑を参照。
●結果
上記の通り、作戦は成功。日本軍は勝利を収めるものの、戦況に影響を与えることはなく、これが太平洋戦線での最後の勝利となった。
●参加艦艇
日本海軍 挺身部隊(司令官:木村昌福 第二水雷戦隊司令官)
第一挺身隊
旗艦:駆逐艦 「霞」
一番隊:駆逐艦 「清霜」、「朝霜」
二番隊:駆逐艦 「榧」、「杉」、「樫」
第二挺身隊
重巡洋艦 「足柄」
軽巡洋艦 「大淀」
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